8月に全国保育団体合同研究集会に参加し、白石正久氏の記念講演「子どもの育ちにとって、
大切なこととは何か」を聞きました。発達(development)=包まれたものを開く。
もって生まれたものを開き、大人が無理にこじ開けるのではない。発達の主人公はこども。
発達はこどもの「願い」からはじまる。無条件の絶対的共感を送りながら子ども達の発達要求に
寄り添い丁寧に受け止めること。困難に直面した時、矛盾を乗り越えようとする子どもたちの姿を
美しいと思える感性。そして、それを支え励まし、時には矛盾を乗り越える道は1つではなく、
別の道をそっと提案することも大切。子どもの小さな心にとって発達の矛盾は苦悩となる。
子どもはその苦悩に値する人間になるために発達の道筋を歩み続ける。
大人もまた、苦悩を苦悩として受け止めながら歩いてきた。
子どもたちの歩み続けるこの発達の道筋の延長線上に、大人になってからも続くことは、
人間としての発達であり、発達を共感することなのだと気づかせられました。
以前まつぼっくり保育園のカリキュラムを作成するにあたり、子どもの発達を学んだのが田中昌人氏、
白石正久氏の講演会や書籍でした。子どもの育ちを知ることは、子どもの姿から子どもの思いや願いが
どこにあるのかを理解する手がかりになります。また、発達を知ることが保育に面白さを感じます。
久しぶりに白石講演を聞き、子どもたちの姿を思い浮かべながら子どもの発達や育ちを学び直しが
できました。
白石氏の講演は、語り口調も柔らかく、1次元(1才)、2次元(4才)、3次元(7才)の
発達段階の写真を用いて詳しく説明されるので、わかりやくあっという間に時間がたってしまいます。
福岡でも子育て保育のつどいの記念講演に来られるので是非、参加してみてはいかがでしょうか。