保育園周辺には木がたくさんあり、セミの声も日々大きくなってきました。
夕方、こども達とセミ取りに行くと「おった」と木のあちこちにセミがとまっており
「とって」と言われます。一度目は、とってみせますが、次には「自分でとってごらん」と
促します。捕まえる前に「おしっこ、かけられた」ということもありますが、セミの声に
セミの位置を想像しながら見つけています。中には鳴き声でクマゼミ、アブラゼミと言い当てている子も
います。セミをみつけるとセミの下から手を徐々にセミに近づけ、セミに届くようになってからは
素早く捕るようにします。木の低い位置にセミがいる時は素手でも捕ることができます。
素手で捕った時には「すっげー。捕れた」とこども達も誇らしげにしています。保育園周辺には
アブラゼミやクマゼミのため、素手でも捕りやすいのかもしれません。また、高いところにいるセミを
捕るには虫捕り網が必要になります。その時には友達と一緒に使うことになります。
いつも「ジブンガ」ばかりでは、虫捕り網の取り合いで終わります。楽しいはずの活動が
悲しい気持ちばかりの活動になります。また、セミが同じ場所にじっといるわけではないので
ケンカの間に逃げられることにもなります。子どもからすれば一人ひとつ網があればいいのにと
思うかもしれません。でも、ひとりひとつ用意はしません。自分の気持ちと友達の気持ちと
折り合いをつけないとセミ捕りは楽しいものになりません。そのことも活動を通してこども達に
伝えたいと思っています。ひとりのセミとり名人が誕生すれば、そこからコツを伝え、名人が
増えていくといいなと思います。