先月、ぞう組は東区保育園相撲大会に参加しました。東区の保育園14カ園が参加をし、
今年で17回の開催となりました。東区保育園相撲大会後、保育園内でも夕方、相撲大会を行い、
今年度の相撲の取組みを終えました。
相撲を取り組んで見えてきたことは、技術取得をどのように伝えていくかでした。
相手を押すということはどこに力を入れるのか。力を入れるとは、どういうことなのか。
「がんばれ」と声援を送れば、力がつくのではありません。ひとり一人がどのくらい力を入れる
ということを理解し、自分の体を知っているかが重要です。そのことを保育士は、把握しなければ
指導につながりません。大人とぶつかり稽古、日頃のリズム運動、雑巾掛けなど子ども達との生活や
活動から見えてきます。押しが弱い子には、足に力を入れて踏ん張り、後ろに下がらないように押し
返すなど具体的に知らせていくことで、どこに力を入れるのかを知っていきます。このように技術取得を
していくことは乳幼児期の子ども達にはたくさんあります。例えば、朝夕の準備。保育園にきて、
「準備しておいてね」と声をかけたけれど準備をしておらず、「しておいてと言ったのに」と保護者が
準備をしてしまう。なぜ、準備をしなかったのかということではなく、言ったのに準備しなかったと
いうことの方に意識が行ってしまいがちです。我が子は、準備をするやり方を知っているのだろうか、
どこでつまずいているのだろうかと知ることは大事です。つまずきを知ると、技術を知らせることを
していかないといけないことがわかり、「準備しておいてね」から「一緒にしよう」に変わるでしょうし、
できるようになれば「一人でできるようになったね。大きくなったね」と成長を喜び合えるでしょう。
言っても言ってもできないから、最終的に大人が一人でしてしまうと生活技術を教わることなく過ぎて
しまうため、いつまでたってもできないままです。
大人も初めてのことには、やり方や方法を教えてもらうと作業が進むことがありますね。
それと同じです。また、子ども達ができていることも時には、見て、修正が必要であれば伝えると
いいですね。生活していく知恵を伝えることは、こどもにとっては新たな発見になります。親子の
コミュニケーションにもなります。
この夏、生活技術を教えることを意識して過ごしてはいかがでしょうか。