夏、年長児と「水」をテーマに遊びました。子ども達に保育園にある「沈む」と思うものを
一つずつ持ってきてもらい、水が入ったケースに入れて確かめてみました。
子ども達が持ってきたものは、チェーンリング、ままごとのまな板・お椀・フライパン、
水が入ったペットッボトル、空のペットボトルなどでした。面白かったのは、2種類のペットボトルです。
空のペットボトルは、浮き、次に水が入っているほうを入れる時には「沈むと思う」と
見ている子ども達からも声が上がりました。結果は、中間地点で斜めに漂っている状態で
沈まなかったのです。この結果を見て、お椀を持ってきていた子は、お椀に水を入れて
沈めようとしますが水が入ったまま浮きます。
こうなると子ども達は予測をします。ままごとのまな板は、水が入るところがないので、
沈むだろう、フライパンは、水が入るから浮くかもしれない、でも重たいから沈むなど、
子ども達の期待が高まります。結果は、まな板は浮き、フライパンは沈み、想像していた通りに
なった子は「やっぱりね」と喜んでいました。
次に遊んだのは、重さの違う水です。塩入の色水の上に塩なしの色水をスポイトを使って
入れていくと、塩なしの水が浮き、色が混ざらない色水ができます。初めて使うスポイトに、
わくわくするし、色が混ざらないのも不思議です。すると「塩をいっぱい入れた水にフライパン、
入れたら浮くかもしれん。やってみたい」と意見が出ました。塩水の方が重たいのだとこの遊びで
わかり、試してみたいというのです。
遊びの中で不思議さを感じ、思考をめぐらしていたのでしょう。その意見を聞き、塩水が重たいなら
沈んだものを入れたら浮くのではないかと一人の考えを聞くことで、イメージし、同調します。
一人の考えがみんなに広がった瞬間でした。
一人遊びも様々な発見はあります。クラスの仲間と経験することで物の使い方も他者が
使っているのを見て、知っていくこともあります。また何よりひとりでは思いつかなかったことを、
友達の発言を通じて知ることができます。今回の遊びでも「塩の方が重い」と意見を言った子も友達が
試したことを見ていたからこそイメージし、考えたのでしょう。私自身も子どもとのやりとりに
どんな表情を見られるのか、どんな意見が出るのかワクワクしました。また子ども達とも実験しようねと
話しています。